資産形成

eMAXIS Slim 米国株式 vs 全世界株式 どっちがいい?

積立NISAの制度が2018年から始まるなど、世間では長期的な資産形成が注目されています。
長期資産形成において、投資信託(投信)の活用は外せないでしょう。
投資信託を積立購入している、またはその検討をしている方も多いのではないでしょうか。

特に「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の2つは人気の高い投信です。

ネット証券の投信積立契約件数ランキングでも1位と2位にランクインしています。

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出典:モーニングスター社「ネット証券の投信積立契約件数ランキング21年5月」

本記事では「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の特徴や強み比較してを比較していきます。
どちらの投信を買うべきか悩んでいる方に参考となる内容となっております。
どうぞ最後までご覧ください。

eMAXIS Slimシリーズとは

とことんコストを追求する投資信託

「eMAXIS Slim」シリーズは、三菱UFJ国際投信が運用する投資信託のブランドです。
コンセプトは”業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続けるファンドシリーズ”です。
そのコンセプトに恥じぬ、超低コストとなっています。

ちなみに、投資信託においてコストは超重要です。
なぜなら投信の基準価格(投信の株価のようなもの)に関係するからです。
同じものに投資する投信を比較した場合、コストの高いものは値上がりしづらいです。

「eMAXIS Slim」シリーズには何を対象に投資するかで商品が分かれます。
中でも人気の高いのが冒頭に紹介した「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」です。
その名の通り、それぞれ米国株式と全世界株式に投資する商品です。
つまり、多くの方が米国と全世界どちらに賭けるか迷っている、ということになります。

「eMAXIS Slim」とは別に「eMAXIS」というシリーズもあります。
両者は全く別物です。誤って「eMAXIS」を買わないように注意しましょう。 

いきなり結論!全世界 vs 米国 どっちがいい?


結論は”好きな方を選ぶ”です…。

  • 現在(2021年)までと同じように、米国の強い成長がこれからも続くと思う方
    →「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を買ってください。
  • ちょっとその確信は持てないな…という方
    →「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を買ってください。

投資信託は長期にわたり積み立てていくものですから、将来を見据えてその商品を選ぶ必要があります。
しかし、誰にも未来は分かりません。

今回比較する2つはコスト等、投資対象地域以外は優劣をつけ難い商品です。
この際、好みで選んでしまいましょう。

また「全世界株式」には「米国株式」がもちろん含まれていることも補足しておきます。
(「全世界株式」はその約60%弱が「米国株式」です。)

eMAXIS Slim 米国株式について

概要

「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の概要です。

ベンチマーク S&P500指数
設定日 2018/7/3
信託報酬 0.0968%
実質コスト(前期決算) 0.163%
純資産 4731.24億円
基準価格(2021/6/16) 16,204円

特徴や強み(vs 全世界株式)

(全世界株式と比較した場合の)米国株式の特徴や強みです。

米国は世界一、低成長の国が含まれない

現状、米国株式は世界一。
そのほかの微妙な国に投資するより、米国に集中したほうが投資効率が高いです。

米国企業はグローバル

米国市場で大きな規模を誇る企業は、所謂”グローバル企業”です。
世界中の国々でも商売をし、そこから収益を得ています。
つまり、世界の成長の恩恵を米国が受けることになります。

世界に分散しても意味はない

「米国株式」も「全世界株式」も同じ株ですから、落ちるときはすべて落ちます。
リスク分散をするなら、債券やコモディティなど別の資産クラスへの投資すべき、という考え方もあります。

歴史的にも米国は最強

資本主義の国として、長年の成長を続けてきたという強みがあります。
円熟した大きな市場規模、株主重視の企業の姿勢などは一朝一夕には成り立たない、その歴史ゆえの強みではないでしょうか。

コストが安い

世界中に投資するより手間が省けますから、若干ですが「米国株式」のほうがコストが安いです。

eMAXIS Slim 全世界株式について

概要

「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の概要です。

ベンチマーク MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
設定日 2018/10/31
信託報酬 0.1144%
実質コスト(前期決算) 0.209%
純資産 2009.43億円
基準価格(2021/6/16) 15,364円

特徴や強み (vs 米国株式)

(米国株式と比較した場合の)全世界株式の特徴や強みです。

米国が低迷するときも大丈夫

米国が大きく下落したときも、ほかの国の株式が下がらなければそれがクッションになってくれます。
「全世界株式」でも米国が下がることの影響は大きいですが、米国一点集中より下落はマイルドになるでしょう。

ちなみにアメリカは2000年代の約10年間、成長が鈍化しました。
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またこのような不遇の時代が来ないとは言えません。
今度は10年で終わる保証もありません。

未来は誰にも分らない

10年後、20年後、米国が世界の覇権を握っているとは限りません。

歴史的に見れば、ポルトガル、スペイン、オランダ、イギリスなど、様々な国が世界の覇権を握ってきました。(株式市場の覇権ではありませんが、盛者必衰は歴史的事実です。)
近年は中国の台頭もあり、その世界経済への影響は年々大きくなっています。

そういった新興国に投資しないことは大きな機会損失となります。

まとめ


米国株式のほうが特徴や強みが多くなってしまいました…。
米国が強かったという既成事実があり、その理由を書いたので当然と言えば当然です。

やはりポイントは「未来はどうなるのか?」だと思います。
これまで通り米国株式が他国を圧倒するのか、どこかの国に抜かれてしまうのか。

あなたはどう予想しますか?

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。
なお、投資は自己責任でお願いいたします。

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