続きますね、楽天経済圏の改悪・・・。
2022年2月、楽天証券から「2つの改悪」が発表されました。
楽天経済圏を活用して資産形成に励んでいる人は少なく無いと思いますが、楽天証券と言えば、その本丸ですよ。
さすがにここにはメスを入れてこないだろうとたかを括っていましたが、予想より早く、そして大きな「改悪」を入れてきましたね〜。
2021年より改悪の続く楽天経済圏、いったいどこまでこの悪夢は続くのでしょうか・・・。
このまま我々は「楽天経済圏」号に乗り続けていいのでしょうか?
沈みゆく泥舟ではないのかと心配になってきました。
- 楽天証券の「2つの改悪」の内容について解説
- 今後どうするべきか(私の考え)
楽天証券の「2つの改悪」
改悪1「楽天カード決済のポイント還元率の低下」
楽天証券では、楽天カードを使って投資信託を決済するとポイントが貰えます。
楽天カードクレジット決済でポイント還元率1%
1ヶ月に50,000円までカード決済が可能ですから、上限まで使って、投資信託50,000円を購入し500ポイントを貰うことができました。
それが以下のように変更になります。
(楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%以上の商品)
楽天カードクレジット決済でポイント還元率1%
(楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%未満の商品)
楽天カードクレジット決済でポイント還元率0.2%
変更後は、どの投資信託を購入したかでポイント還元率が変わってきます。
購入した投資信託の信託報酬、その楽天証券の取り分が0.4%であればこれまで通りの1%を還元。
0.4%未満の場合はこれまでの1/5のポイントとなっています。
楽天証券が儲かる投資信託であれば、ポイント還元できますよってことですね。
当然、多くの方が購入するであろう低コストのeMaxisSlimシリーズなどは0.2%還元になります・・・。
年間に換算すると、これまでは6,000ポイント貰えていましたが、変更後は1,200ポイントになります。
そもそも「ノーリスクで投資信託に1%の還元がある」ということが奇跡だったのかもしれません。
どうやら奇跡は終わってしまったようです・・・。
さて、本改悪に合わせて「楽天キャッシュ決済によるポイント還元」も始まるようです。
個人的に腑に落ちなかったのは、キャッシュ決済と抱き合わせで「サービス拡充・改善」のような印象を打ち出した点ですね・・・。
〜楽天証券HPより〜
「改悪」発表が後ろめたい気持ちは分かりますが、今まで十分ユーザーに還元してきたのですから自信を持って!
改悪2「SPU条件達成の難易度UP」
SPUとはスーパーポイントアッププログラムのことで、さまざなな条件を達成していくことで、楽天市場でもらえるポイントが増えていくプログラムです。
まずは変更前のSPUの条件を確認しておきましょう。
500円以上のポイント投資(投資信託)で、楽天市場の商品がポイント+1倍
シンプルですね。
楽天ポイントを1ポイント以上使って、500円以上の投資信託を購入すれば、楽天市場でのポイントが+1倍になります。
ほとんどの方が達成できる条件でした。
それが以下のように変更になります。
①マネーブリッジ設定かつ、30,000円以上のポイント投資(投資信託)で、
楽天市場の商品がポイント+0.5倍
②マネーブリッジ設定かつ、30,000円以上のポイント投資(米国株式)で、
楽天市場の商品がポイント+0.5倍
①と②は併用が可能です。
よって両方を達成することで、変更前と同じ+1倍となります。
まず①について。
これまでのSPUと同じく、投資信託を買うことでポイントアップとなりますが、必要な購入金額が500円から30,000円に大幅アップしました。
つみたてNISAを毎月満額(33,333円)購入している方は達成できますが、そうでない方は30,000円の追加購入が必要になります。
続いて②、こちらはもっとハードルが高いです。
米国株式の30,000円以上の購入が必要になります。
積立購入や外貨決済は対象外です。
また、VOOやVTIなど多くの方が購入するであろう銘柄は残念ながら対象外です。
(楽天証券で購入手数料無料が設定されている銘柄は対象外となります。)
この2つの条件を達成してやっとこれまで通り+1倍のSPUをゲットとなるわけですから、これは「改悪」です。
しかし、この件も楽天証券の打ち出しは「サービス拡充」・・・。
新しく米国株式でもポイントがプラスってことを全面に押し出しているように感じます。
〜楽天証券HPより〜
今後について
じゃあ、楽天証券をいますぐやめるべきかってことですよね。
楽天証券のライバルはSBI証券ですが、今回の改悪でSBI証券にやや分がある状態になったかなあという印象です。
今は楽天証券にSTAY!でも他の証券会社のサービスも要チェック!
まず、証券口座の目的はポイントをもらうことではなく、資産形成をすることだと改めて認識しました。
そして、証券口座を移るにはそれなりの手間がかかりますから、その手間に見合ったものが得られるかが重要だと思います。
ですので、例えば低コストファンドが買えなくなるや、購入手数料がかかるなど、資産形成に実害のある「改悪」でない限り許容できる範囲かと思います。
また、SBI証券も現在のサービスレベルを維持できる保証はなく、移った途端「改悪」が待っている、なんて事態もあり得ます。
もちろん、付随サービスが良いことにこしたことはなく、同じ投資商品を買って、それで得られるポイントが大きい方が、全体の資産は大きくなるのは事実です。
ですので、今から投資を始めるならSBI証券を選択するかもしれません。
すぐに証券口座を移管するということはなくとも、今後も両社のサービスを比較し、必要なときには躊躇なく動く、という方針です。
今回の楽天証券の「改悪」はただただ残念ですが、これからもメインの証券口座として利用させていただきます。
以上、最後までご覧いただきありがとうございました。