最近「米国株」という言葉をよく見かけませんか?
実はここ数年、米国株、つまりアメリカの会社への株式投資が流行しています。
米国株と聞くと「海の向こうの遠い国に投資?難しくない?」と思いますが、実はネット証券などに口座を持っていれば、インターネットから誰でも簡単に買えてしまうんです。
(そういう時代なんです。すごいですね。)
本記事は
- 米国株投資をお勧めする理由
- 米国株投資で気を付ける点
- 初心者へのお勧めの銘柄
といった、これから米国株投資を始めたいと考えている方向けの内容となります。
日本株との比較を交えるなどしてなるべく分かりやすく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
米国株投資をするべき5つの理由
世界一の経済大国である米国市場
皆さんご存じの通り、米国は世界一の経済大国です。
それ故、株式市場も世界一の規模と成長性を誇ります。
下記のチャートは「S&P 500種指数」という、米国を代表する500社の株価推移です。
(日本の「日経平均株価」に相当すると捉えてもらってよいです。)
素晴らしい右肩上がりですね。
「リーマンショック」や「コロナショック」といった経済危機をご存じかと思います。
それらが起こってもなお、米国の経済は復活し成長(=株価の高値更新)を続けています。
この先も必ず成長し続けると断言はできませんが、その可能性は高いと言えます。
米国株は世界一の規模、かつ世界一の成長性を兼ね備えた超優等生です。
配当金が年4回
多くの米国企業が年4回も配当金を出します。(出さない企業もあります。)
日本では年1回、または2回の企業が多いです。
そして、この配当金が出るタイミングで株価は下落する傾向にあります。
(配当金を貰ったら株は売ってしまおう、と考える人が多いんですね。)
米国では3か月ごとに配当金が貰えるため、そのことが株を売ることへの抑制につながっているとも言われています。
3か月に1回、配当金が貰えると気分的にも嬉しいですよね。
増配企業が多い
増配とは、配当金を増やしていくことです。
米国株ではそのような企業が非常に多いです。
以下はその一例です。
ティッカー | 銘柄 | 増配年数 |
AWR | アメリカン・ステイツ・ウォーター | 67 |
DOV | ドーバー | 66 |
NWN | ノースウェスト・ナチュラル・ガス | 65 |
PH | パーカー・ハネフィン | 65 |
GPC | ジェニュイン・パーツ | 65 |
PG | プロクター&ギャンブル | 65 |
EMR | エマソン・エレクトリック | 64 |
MMM | スリーエム | 63 |
CINF | シンシナティ・ファイナンシャル | 61 |
JNJ | ジョンソン&ジョンソン | 59 |
しょーん調べ
60年以上も増配を続けるなんてすごいですよね。
P&Gやジョンソン&ジョンソンなど身近な企業もありますね。
まだまだありますよ~。ぜひ調べてみてください。
増配企業が多い理由は、米国市場が”株主重視”であるためと言われています。
株主への還元・利益に重きを置くことが当たり前とされています。
残念ながら、日本株における増配銘柄は「花王」の一社のみです。
こちらは30期以上に渡り増配を続けています。
外貨建て資産を保有できる
多くの皆さんは日本に住んで日本円を使っていると思います。
この日本円には相対的な価値があります。1ドル〇〇円という為替ですね。
米国株は米ドルで価値が表されます。
日本円に対し米ドルの価値が上がれば、日本で暮らす人の資産は増えます。
もちろん逆に日本円の価値が上がれば資産は減ります。
どちらの価値が上がるか分からないので、両方を持っておくことが分散です。
将来、株価がそれほど上がっていなくても、大きく円安になっていればそれだけで資産は増えていることになります。
様々な可能性を考慮して投資先を分散することはとても重要です。
一株から買える
米国株は特別なことをしなくても一株から買えます。
日本株は原則100株単位です。
一株から買えるので、少額で投資を始めることができます。
”米国株”と聞くとハードルが高く感じますが、実は資金面でのハードルは日本株より低いんです。
もちろん取引自体もとても簡単ですよ。
手軽に誰もが知る「Google」、「Amazon」、「Apple」、「Microsoft」といった企業の株を購入することができます。
気を付けること
手数料
米国株が身近になり手数料も下がる傾向にはありますが、
今のところ、売買には所定の手数料が発生します。
SBI証券 | 約定代金 × 0.495 % (最低0ドル~上限22ドル) ※1 |
---|---|
楽天証券 | 約定代金 × 0.495 % (最低0ドル~上限22ドル) ※2 |
マネックス証券 | 約定代金 × 0.495 % (最低0ドル~上限22ドル) ※1 |
※1 NISA、ジュニアNISAでの買付は無料。特定口座での指定銘柄の買付は無料。
※2 NISAでの指定銘柄の買付は無料。
大手のネット証券を比較しましたが、手数料は横並びです。
過去にも一社が値下げすると、他社が追随するといったことがありました。
今後のさらなる値下げに期待しましょう。
税金
配当金には税金がかかります。
米国で約10%、日本で約20%です。二重課税されます。
確定申告で二重課税を取り戻すことができますが、手間がかかります。
売却益には米国の課税はありません。日本の約20%のみの課税です。
またNISA口座を利用すれば、配当金、売却益ともに日本の税金はかかりません。
取引時間
当たり前ですが、米国市場の取引時間は米国の朝から夕方です。
その時間、日本は夜になりますので、寝不足に注意しましょう。
日本時間・夏時間 | 22:30 ~ (翌)5:00 |
---|---|
日本時間・冬時間 | 23:30 ~ (翌)6:00 |
※3月第2日曜日から11月第1日曜日までサマータイム(夏時間)が実施されます。
また米国が祝日の場合は休場です。(日本の祝日は無関係です。)
初心者おすすめはETF
ETFとは
Exchange Traded Fund の略で、日本語では「上場投資信託」といいます。
投資信託と同様、複数の株式の詰め合わせのイメージです。
どの銘柄を選定するかはプロ(ファンド)に任せることになります。
投資信託と違う点はETFは株式市場に上場されていることです。
そのため株式のように、リアルタイムで価格が決まりその価格で取引ができます。
投資信託には特定の指数と連動する”インデックスファンド”があります。
ETFにもこのような銘柄が存在します。
人気の銘柄
「S&P500 種指数」に連動するETFが人気です。
このETFを買えば、米国を代表する500社の株式に分散投資することになります。
個別株は大きく値上がりする可能性がありますが、その逆もありリスクが大きいです。
「S&P500」連動のETFは、個別株に比べリターンこそ低くなりますがその分リスクを抑え、米国市場の成長にゆっくり投資するスタイルです。
「S&P500」に連動した米国の大手ファンドの商品を3つご紹介します。
どれも経費がとても低く抑えられています。
SPY: SPDR S&P 500 ETF Trust
IVV: iシェアーズS&P500 ETF
VOO: バンガードS&P500ETF
銘柄 | SPY | IVV | VOO |
運用ファンド | State Street | BlackRock | Vanguard |
設定日 | 1993/1/22 | 2000/5/19 | 2010/9/9 |
資産総額(10億USD) | 363.955 | 282.691 | 228.793 |
経費率 | 0.09% | 0.03% | 0.03% |
配当頻度 | 3、6、9、12月 | 3、6、9、12月 | 3、6、9、12月 |
直近配当利回り | 1.20% | 1.15% | 1.29% |
トータルリターン(5年) | 17.58% | 17.64% | 17.65% |
2021年6月16日時点
これ以外にも米国市場全体(500社以上)や全世界に投資するETFもあります。
気になる方は是非チェックしてみてください。
まとめ
いかがでしょうか?
米国株の将来性や企業の安定性、そしてそれらにまとめて投資する方法をご紹介しました。
- 米国は世界一の規模を誇る市場で、今なお成長を続けている。
- 配当など株主還元を重視する企業が多い。
- 株は一株から買えるため、誰でも投資が簡単にできる。
- 経費率の低い安定した投資を行えるETFが多い。
以上、最後までご覧いただきありがとうございました。
本記事では具体的な銘柄を記載していますが、投資は自己責任でお願いします。